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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

認識の生

その背を打ち据えられ、地面に押し倒された男を、私は知っている

多くの者から怒号を投げつけられ、憤りとののしりの指弾を受けてなお、薄い気味悪い笑顔を貼付けたままの男を、私は知っている

男の不正と無秩序を糾弾し、大挙して男を責め立てる彼らは、やがて唾を吐いてその場を去るか、さもなくば男を殺すだろう

下手を打つと命まで奪われかねない男はしかし、最期の瞬間が過ぎ去った後でさえ、そのにやついた表情を改めはしないはずだ

そして、すっかり板についてきた嘲笑をすぐそばで見ていた私に向けて

「お前もそうなんだろう?」と得意げになるに違いない

そんな時が訪れたら、きっと私はこういって、それから自分の頭を撃ち抜くだろう

「お前らと一緒にすんな、ボケ」

 

そのときの私の死に顔も、おそらくは得意げな笑みに歪んでいるのだろうけど