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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

地に足着かず

非現実的で、説明の困難な表象が立ち現れたとき、最もしてはいけないことは、それに関するありそうな解釈を与え、何とかして理解可能なものに変換しようとすることである。説明不可能・解釈不能といった事態は実は存在しない。どんな不合理で突拍子もない説明や解釈であっても、一切合切の可能性を排除できないなら、それは一つの説明・解釈として原理的には成立しうる。しかし、でっち上げがいかようにもできるということは畢竟、そのような説明・解釈を無闇やたらと打ち上げることには意味がなく、どころか有害でさえある。日常生活において、いわゆる妄想じみたイメージを幻覚や幻聴だと切って捨てることが常套手段として正当化されているのは、少なくともそれが解釈の捏造よりかは妥当な処置だからである。他人と共有不可能なイメージを持ってしまったら、白昼夢か何かだと思って忘れ去ってしまうのがよい。そこに何か秩序のある背景があるように感じても、それは大抵意味を成さず、合理的に感じられる者も自分自身以外には存在しない。そして、公共性のない合理性には往々にして議論に値する価値というものはないのである。