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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

聖邪の別なく

宗教が善行の動機付けにならないのと同じ理屈で、宗教を悪行の正当化に用いることはできない。神の名の下に悪を為したとしても、罪人が咎を負わなくてもよい理由はどこにもない。戒律と法律は別物である。ゆえにまた、宗教を非難することで悪行を根絶できると考えてはならない。おそらく純粋な宗教というものはひどく個人的で、社会に対して実質的な影響力を持つものではない。もしもそのような力があるというのであれば、それによって行われた惨劇は、宗教ではない何か別の、もっと具体的な要因を持っているはずである。宗教を声高に否定することには意味がない。いや正確には、そうやって人々を一斉に駆り立てる程の力のないものこそが、宗教の扱う範疇のことがらとして見なされるべきなのだと俺は思う。