とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

新しく古い病

無知であることは罪ではない。愚かであることも罪ではない。非難されるべきは、自らが無知であることに無知であること、愚かであることに愚かであることである。慎ましさを欠き、思慮分別なく難癖つけてがなり立てるは烏合の衆に他ならない。不用意に狂騒に身を投じるのは馬鹿のすることであって、それはつまり己の罪に無自覚な者の愚行である。馬鹿であることに開き直り、クソそのものの短小プライドを見せびらかせて騒ぎ立てる彼らは、自分たちが埋立場にいることに気付いていない。自身を優れた者、正当な権利を持つ者だと勘違いしている内は、臭い立つその夢の島から出られないだろう。そんなところで壊死したくないのなら、まずはゴミであることを止めることから始めるべきだ。無知な人間に、愚かな人間に、つまり、己を知る人間になるべきだ。省察と鑑別を信条として、無知と愚かさを洗い流すべきだ。そうすれば、今にも鼻の曲がりそうなその体臭は綺麗さっぱり消え去るだろう。不潔こそ病の起源であり、それは昔から変わらない。