とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

逆行

厨二病的な要素の否定を厩二病とでも呼ぶとすれば、それは流行りに対する逆行、つまり、過去に流行っていたものの復古にしかならないのか。そうかもしれない(だからこそそれは「病」の評を免れえない)。しかし、あからさまにダサいと感じているものをそのまま受け入れるよりは、それが思い出補正のかかったものであったとしても、先人の古いセンスにすがった方がマシではないのか? もちろん、商業作品ならいまあるものと古いものとを止揚してよりよいものに仕上げなければならないだろう。ただ、趣味の作品ならそこまでしなくともいいかもしれない。重要なのは俺が楽しめるかどうかだ。俺はもはや無意味なルビや過剰な名付け、長ったらしい口上などに寛容ではいられない。それらの要素の排除が結果的には後退を招くのだとしても、かっこいいと思えない以上、それらを取り入れることはしたくない。