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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

争点

宗教が真理を語っているどうかが宗教紛争の引き金となりうる論戦の主たる争点ではないのだとすれば、宗教にまつわる諸々の争い事は地上から消え失せてしまうのではないか? 事実そうなっていないのだということがその最も確かな反証であるように思われる。宗教が語っていることは真理ではなく、ゆえに真理を巡る論争は原理上起こりえないという解釈を示すことは常に可能である。しかし、どれだけ偉大な神学者や哲学者たちがどれだけ巧みな論説を披露したところで、そのような解釈が異教徒の殺害を声高に叫ぶ紛争の指導者や戦場の兵士たちの敵意を鎮めることはないだろう。明らかに、彼らは真理によって与えられる、正統にして唯一なる宗教間の玉座を争っている。彼らが不信心者に求めるものは知的な対話と相互理解ではなく、沈黙と服従でしかない。このことは創造論者と進化論者の対立にも当てはまる。彼らは決して宗教と科学が折り合うことのできる落とし所を探しているわけではない。相手が自分のことを全面的に間違ってると認めるまで口角泡を飛ばしながら争っているものは、真理以外の何かではありえない。争いの渦中にある人々が欲しているものは大抵調停ではなく、あくまで勝利であろうと思う。