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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

意味の流れ

自然現象は認識者にとっての記号である。ある事象(たとえば「雨が降る」)は認識者に対して様々な意味をもたらし、認識者を通して新たな事象、すなわち別の記号を生産する(たとえば「傘をさす」「軒下に駆け込む」)。記号言語という設定はこの関係を部分的に反転することで成り立っている。すなわち、事象のトークンとしての言語記号(もちろん、これもまた一つの事象である)を神が認識するとき、その記号が代理する意味内容を持つ事象がサハーの中で現実化される。通常、意味の流れは事象記号から認識者に向かうが、魔術においては言語記号(神にとっての事象記号)から事象(神の認識)に向かう。この関係を考える上で、言語記号や神がサハーとは別次元に存在し、しかし同じ空間に重なり合うように存在している、という風に想定する必要はないだろう。これらの営みはすべてサハーの内部で行われるのだ。