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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

なまぐさい

坊主が罪を許せずして誰が罪を許すのか。まして出家の身でありながら周囲の反対を押し切ってまで縁を結んだ己が細君を許せぬというなら、もはや坊主とも呼べぬただの狭量であろう(清濁併せ呑む一休和尚ならそんなことはいわなかったろうに)。最も世襲が許されない職業は政治家ではなく坊主である。なぜなら、真に出家を志した者なら妻を娶らず子供も作らないからである。自分自身の問題で手一杯で、一生かけて毎日終日それに明け暮れることを余儀なくされる人間だけが挙句の果てに坊主になるのであって、坊主業を継ぐというのはもはや単なる語義矛盾でしかない。もっと途方もないもの、正気を失いかねないもの、全身全霊を傾けて取り組むべきものを宗教と呼び、それを行う高貴な気狂いを坊主と呼ぶのである。