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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

口を閉じると息が苦しい

無限に遠ざかる膜の内側に存在する人にとって、膜の外側というものは考えても仕方のないものだ。いや、正しくは、人の住む世界に対しては膜という比喩も外側と内側という概念的区別も妥当な表象ではないということである。それは適用範囲を外れた言語と思考の誤用であろう。もちろん、人はこの誤用以外の使い方を知らないのだが。神秘的なものへの唯一正鵠を射る評価は「わからない」に限られる。神秘の実態を人が詳らかにすることは原理的に不可能であり、人が超越的な知識を手にすることは構造上ありえない。ただ、それがあまりにも味気ないので、人は誤用をやめようとはしないというだけなのだろうと俺は思う。