とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

害益の有無よりも

「宗教は有害で暴力的でろくでもないからなくしてしまおうぜ」という主張と、「いやいや宗教にも価値があるし色んなところで役に立つから残しておいた方がいいよ」という反論は、「宗教は有益か否か」という同じ問いに対する異なる立場の是非だ。しかし、こ…

意味の流れ

自然現象は認識者にとっての記号である。ある事象(たとえば「雨が降る」)は認識者に対して様々な意味をもたらし、認識者を通して新たな事象、すなわち別の記号を生産する(たとえば「傘をさす」「軒下に駆け込む」)。記号言語という設定はこの関係を部分…

物理的に埋め込まれた言語

言語学的概念が物理的な環境の中に埋め込まれている、という発想は確かに面白い。温度の実体が分子の熱運動であるように、言語学的概念を直接的に物理学的概念に還元することまではさすがにできないだろうが、類似の発想でもって言語学的現象を解釈すること…

つまらないものたちの台頭

何かをおもしろい、あるいはつまらないと感じるときの基準は千差万別、人それぞれであるとよくいわれる。確かに人の好みは本当に多種多様で、ある人にとって好きで好きでたまらないものが、別の人にとっては全く興味の持てないつまらないものにしか思えない…