とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

獣としての神

獣としての神は悪である。すなわち、それは人の道理から外れた存在であり、その意図に対してどのような解釈を行おうともそれは妥当ではない。獣が人を殺したとしても、そこに情念はない。恨みや憎しみによって殺すのでも、怒りや悲しみによって殺すのでもな…

醜い者

醜い者には首がない。ゆえに己を省みることがない。彼は盲であり、聾である。いかに自らが捻じ曲がり、歪み、奇形であるかを知らない。焼け爛れた肌を曝し、腐臭を放つ汚物に塗れ、それでもなおキィキィと甲高く、不快に騒ぎ立てることを止めはしない。彼は…

褒美的発想を捨てる

一般に、悟りを開けば輪廻転生を解脱するといわれるが、このように目的を褒美化して弱者に教条を強いるというのは宗教的に幼稚ではなかろうか。おそらく人々が知りたいのは、どうあがいても輪廻転生から外れることができず、苦しみを取り除くことが絶対にで…

見解の相違

宗教的問題の最も根本的な問いとは多分、「痛苦を除くことはできるのか」ではないかと思う。それに対する答えの違いが数多の宗教的立場を生むのではないか。そして、かなりの部分の宗教がこの問いに肯定的に答えることから始まっているのではないだろうか。…

目を覆う

突発的な感情に引きずられて詩文じみた何かを書き殴るといったことをここ何年かやってない気がする。いや別にやらなければならない義務なんてないし、やっていたところで他人にとってはからかいの種にしかならないのだから、むしろ卒業できておめでとうとで…

地に足着かず

非現実的で、説明の困難な表象が立ち現れたとき、最もしてはいけないことは、それに関するありそうな解釈を与え、何とかして理解可能なものに変換しようとすることである。説明不可能・解釈不能といった事態は実は存在しない。どんな不合理で突拍子もない説…

信心深い科学者がいる理由

神秘性と合理性は対立しない。というより、神秘的なものはすべて非合理的であるわけではない、というべきか。たとえば、世界の存在や物理法則の内実は、それ以上説明が不可能という意味で神秘的であり、そこにはいかなる理もない。しかし、それらは決して非…