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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

呪文は魔術のアイデンティティか?

戦闘において魔術師が銃に勝利するためには魔術には呪文の詠唱が不要なのでなければならない――では、それは設定として「魔術」なのか? そう、確かにそれは魔術ではない。もしも呪文の詠唱が魔術のアイデンティティであるとすれば、その詠唱が本質的ではないサハーの魔術は「本当の魔術」ではない。そもそも、「呪文」や「魔術」といったことばは設定においては単なるコードネームに過ぎず、サハーにおいても通称や誤った概念に基づく呼称である。実際には、それは「呪」でもなければ「魔」でもない。それならば、それは「超能力」や「異能」といったことばで表現すべきなのか。否、本当は作品に固有の名称で呼ぶのが正しい。作品を物語として分類するようなメタ的な視点に立つのなら、カテゴリ名としてそのような名前をあてがうこともあるかもしれない。ストーリー展開においてそれが果たす役割としてはそれはキャラクターの強さを根拠付ける「能力」でしかない。しかし、設定として厳密に考えるのであれば、そのような分類に当てはまらないものがサハーの「魔術」なのであり、最も単純には、それは「力」と呼ぶのが正しい(身も蓋もないことではあるが)。