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とつとつとしてろうとせず

ひまつぶしにどうぞ。

開けっ放しの口

雑記

同情しろとはいわない。涙を流せと圧力をかける気もない。感情移入は義務ではなく、ろくすっぽ事情も知らず片方に肩入れするのは筋違いだ。しかし、それにしたって口さがない。無思慮であり、無配慮であり、無遠慮である。畢竟彼らは彼らの見たいものを見、聞きたいことを聞き、その実情がどうであれ、自身の正論に反するものとして事件を捉え、非難と侮蔑を加えるだけだ。何を思うも自由だ。自由だが、口を開くべきことがらは他にもあるのではないか? ことあるごとに罵詈雑言を吐くのは品位を下げる行為ではないのか。意見を求められたときでさえ、攻撃的なことばを口にするべきではない。はて、遠い昔の学び舎で、こんなことは幾度もお叱りを受けたような……。
だが、お前は? お前も口を閉じるべきではないのか。お前もお前の妄想上のカタキ相手に一人相撲をしているに過ぎないのではないか。見えないものを見て、聞こえないものを聞いているのではないか。公共的に存在しないものに言及する人間は発狂していると社会的に認定される。ベッドに四肢を縛り付けられたくないのなら、振る舞いには気をつけなければならない。何の変哲もない烏合の衆であると、空虚な身分証明を死ぬまで続けなければならない。
開けっ放しの口を見せれば他人に阿呆と思われる。顎の力が衰えていないと主張したいなら、普段は口を閉じているべきだ。だからお前も、そうすべきなのだ。